子どもたちに「温暖化」をテーマとしたプログラムを実施する時、会場全体が緊張している様子が伝わってくることがあります。難しいことをするのかもしれないという漠然とした不安があるのだと思います。
 そのため、新規プログラムの作成や既存のプログラムをリニューアルする時、いつも色々な子どもたちの姿を想像しながら準備を進めていきます。子どもたちは興味を持ったことに出会えると目がきらきらとしてきます。ふせぎ隊プログラムには「たくさんの子どもたちに生き生きとした表情で活動に参加してもらいたい」そんな思いが込められています。



 使用頻度の高いプログラムは定期的に補修しながら使用していますが、時には、新しく作り直すこともあります。五感の中でも視覚から得る情報は圧倒的に多いと言われています。目指すは、目で見た瞬間に興味を持ち、思わず耳を傾けたくなるようなプログラム。それには色味や大きさなど視覚で感じることができる資材の質と合わせて、子どもたちの心に届くような生きた言葉を伝えることが大切だと感じています。会場や参加対象によって条件は異なりますが、いつでも同じように、しっかりとメッセージを届けていきたいと考えています。





子どもたちに伝えたいメッセージは決して難しいものではありません。「自分にできることを一つでも見つけて取り組むことが大切」このメッセージを伝えるために、①知る→②考える→③行動する、という3つの流れでプログラムを構成しています。感じていること、考えていることを声に出して伝え合うことで、他者を認めながら自分にできることを見つけていって欲しいという考えの下に「子どもたちの声を聞く」、「グループで話し合いをする」、「発表する」などの場面を多く取り入れるようにしました。対象が小学校高学年以上の時には、特に重点を置くようにしましたが、一人ひとりの考えや思いなど、たくさんの声を引き出すのは難しいと感じます。しかし、ちょっとした仕掛けで、色々な思いが聞けるようになることもしばしば…。アレンジの幅は無限にあるからこそ、日々考え、工夫しながらプログラムを使い続ける大切さを感じます。





北海道内様々な地域の団体や施設の方と連携することにより、今までになかった形の事業実施が実現しています。それぞれの得意分野を生かしての連携は、参加者に伝えることができるメッセージの幅が何倍にも膨らみます。
対象年齢が幼児の事業では、既存のプログラムをベースとして新しい資材を製作しました。小さな子どもたちが興味を持って取り組めるように、一つひとつの資材を見直して変更するとともに、より安全に使いやすい工夫を施しました。
長年使い続けてきたプログラムは大切な財産です。しかし、「伝えたい」という思いがある限り、必要に応じて、今後もプログラムのリニューアルは続いていきます。