平成29年度地域における地球温暖化防止活動促進事業において、当センター(北海道地球温暖化防止活動推進センター)と網走市(網走市市民環境部生活環境課)が連携し、網走市民を対象に、温暖化防止に向けた国民運動「COOL CHOICE」(クールチョイス)網走市が推進する温暖化防止行動「家庭でできる10の取り組み」等に関するアンケート調査を実施しました。
 
 本調査は、網走市民の地球温暖化防止に関する意識・意向、上記取組の認知度・実践度やその特性等を把握し、今後の地域における地球温暖化対策を進める上での基礎的知見の獲得を目的としています。加えて、本調査に先立ち、網走市内の民間企業・団体が行うクールチョイスに該当する取組(硝子工房が伝える『地域と環境への想い』地域の恵みを、地域のために『地産地消給食』)を取りまとめ、市広報誌「広報あばしり」にてクールチョイスに関する広報・啓発を実施したことから、その効果などの把握を併せて行い、今後の普及啓発活動の効果的な実践に役立てることとします。


 
  クールチ ョイス」とは、地球温暖化防止に向けて政府が呼びかけている国 民運動です。省エネ・低炭素型の製品・サービス・行動など、温暖化防止に貢献しつつ快適な暮らしにもつながる、あらゆる「賢い選択」をしていこうという取り組みです。
 
 網走市は平成28年度から本取り組みに賛同し、市民や市内事業所および団体とともに、網走ならではの「クールチョイス」の実践を目指しています。 なお、網走市が 平成28年度に実施した取り組みは、 国民運動「COOL CHOICE」普及啓発事業集 にとりまとめられています。
 
 平成29年度では、取り組みの一環として当センターと連携し、広報「あばしり」にて市内の民間企業・団体が行う 網走での「クールチョイス」な取り組み を周知したほか、今後の取組拡大に向けて本アンケート調査を実施しています。
 
 
 
 

 
 網走市は、地球温暖化防止策の一つとして、家庭及び事業所を対象とした普及啓発リーフレット「ストップ・ザ・温暖化」(平成28年度改訂)を作成し、市民に向けて温暖化防止への理解促進を図るとともに取組実践を呼びかけています。そのうち、家庭向けのものでは、家庭でできる身近な温暖化対策として10の取り組みを紹介しています
 
 ① 暖房の運転時間を1日1時間短縮する
 ② アイドリングストップを実践する
 ③ 入浴はみんなでつぎつぎ入り、シャワーの流しっぱなしに注意する
 ④ テレビを見ていないときは消す
 ⑤ 冷蔵庫の設定温度を季節に合わせて調整する
 ⑥ 給湯器を低温に設定して洗いものをする
 ⑦ ジャーや電気ポットの保温を止める
 ⑧ 白熱電球をLED電球に交換する
 ⑨ 電子レンジで下ごしらえする
 ⑩ トイレを使わないときはふたをし、便座と洗浄水の温度を低温に設定する
 
 10項目の取り組みを市内全世帯が実践すると、1年間で約10,008トンの温室効果ガス削減に繋がると試算されています。これは平成26年度の網走市内の全世帯からの温室効果ガス排出量の約8.6%。網走市は、10項目の取り組みを中心に、身近でできることを呼びかけ、家庭部門での温室効果ガス約8%の削減を目指しています。

 
 調査期間 : 平成29年10月
 
 調査対象 : 網走市民600世帯(住民基本台帳から18歳以上無作為抽出)
 
  回 答 数 : 186件(回答率 31%)
 
 調査主体 : 北海道温暖化防止活動推進センター、網走市
 
調査の詳細については、以下の調査結果報告をご覧ください。

(結果1) 『地球温暖化の影響を実感するのはどれくらい先か』という設問では、「すでに実感している」との回答が80.6%と最も多い結果となりました。 ※下記グラフ参照
 
(結果2) 温暖化防止のために自身の生活習慣を変える必要性については「そう思う」が47.3%、「ややそう思う」が31.1%となり、合わせると77.4%の方が必要であると思うという回答となっています。
※下記グラフ参照

(結果3) 問2の回答者による『省エネなど温暖化対策に繋がる取り組みの実践状況』については、「快適な生活を損なわない程度に実践している」が58.3%と最も多く、次いで、「多少手間がかかっても積極的に実践している」(18.1%)、「あまり実践していない」(11.8%)となっています。
 
(結果4) また、「あまり実践していない」「どちらともいえない」「実践していない」と回答した理由としては、「実践効果が見えない・判らない」「自身に適切な取り組みを選ぶことが難しい」がともに最も多く(13件)次いで「何をすればいいか情報が不足している」(11件)となりました。

 (結果1)
 地球温暖化により、異常気象(高温、ゲリラ豪雨等)の増加、流氷の減少、農作物の収穫量変化など、網走市においても様々な影響が出ると予想されています。「あなた」が地球温暖化の影響を実感するのはどれくらい先だと思いますか?
 

 (結果2)

 地球温暖化を少しでも食い止めるために、自身の生活習慣を変える必要があると思いますか?
 
  
 

 

(結果5) 日本の削減目標の認知度については、「知っていた」が45.7%であり半数以下となっています。 ※下記グラフ参照
 
(結果6) クールチョイスの認知度については、「知っていた」との回答が17.2%という結果でした。 ※下記グラフ参照

 (結果7) クールチョイスを知った要因としては、「市広報誌(広報あばしり)」が最も多く(22件)、次いで「テレビ・雑誌・メディア関連など」(18件)でした。

 (結果5)
  現在、日本は2030年度までに、26%(2013年度比)の温室効果ガスを削減するこ とを世界に約束していますが、そのことを知っていましたか?

 (結果6)
 国民運動「クールチョイス」を知っていましたか?

   
 

 

(結果8) 網走市が推進する家庭向けの地球温暖化防止行動「家庭でできる10の取り組み」の実践状況について調査しました。 ※下記表参照
 
 各項目において実践度は異なっており、例えば、行動内容④『テレビを見ていないときは消す』については、6割の方が「常に実践している」と回答しているのに対し、行動内容⑤『冷蔵庫の設定温度を季節に合わせて調整』では、2割の方が「常に実践している」との回答になっています。

 「常に実践している」との回答が最も多い行動内容は、⑩『トイレを使わないときはふたをする、便座と洗浄水の温度を低温にする』で67.2%、一方「実践できない」との回答が最も多かったのは①『暖房の運転時間を1日1時間短縮する』と⑨『電子レンジで下ごしらえする』で16.7%でした。
 
(結果9) 取り組みの実践を妨げる理由では、各項目において「生活習慣を変えることが難しい、または生活習慣に合わない」という回答が上位を占めています。ただし、機器交換を伴う行動項目⑧『白熱電球をLED電球に交換』では、「経費がかかる」が最も多い傾向がみられました

 (結果8)
 網走市では、家庭での地球温暖化対策を促進するために『家庭でできる10の取り組み』を制作・配布しています。その中で実践している取り組みについて、それぞれ最も近い番号を一つ選び「○」をつけてください。
 
  

 

(結果10) 市広報誌「広報あばしり(10月号)」でクールチョイス事例の紹介記事を「見た」との回答は、22.0%でした。 ※下記グラフ参照
 
(結果11) 掲載事例の認知状況については、「全く知らなかった」が46.8%と最も多く、次いで「少しは知っている」(22.0%)、「あまり知らなかった」(21.5%)、「よく知っていた」(5.9%)となっています。  ※下記グラフ参照

(結果12) 掲載事例を見た感想については、「地域の未来や温暖化対策について考えるきっかけになった」が最も多く(81件)、次いで「温暖化対策に取り組む必要性が理解できた」(71件)、「網走市内の取り組みを継続的に紹介してほしい」(71件)、「地域活性化や地域課題の解決に繋がる形で、温暖化対策を進める必要があると感じた」(63件)と回答しています。

 (結果10)
 今年度の市広報誌(広報あばしり)10月号では、市内の民間団体が実践するクールチョイスの取り組み事例をご紹介しています。該当記事を市広報誌で見たことがありましたか?

 (結果11)
 該当記事にある市内のクールチョイスの取り組みを、既に知っていましたか?

 
  
 

[本件に関するお問合せ] 
 公益財団法人北海道環境財団
 北海道地球温暖化防止活動推進センター
 住所 : 〒060-0004 札幌市中央区北4条西4丁目1伊藤・加藤ビル4F
 TEL : 011-218-7811
 

 
 網走市市民環境部生活環境課環境対策係
 住所 : 〒093-8555 網走市南6条東4丁目
 TEL : 0152-44-6111 Fax : 0152-43-5404