モデル住宅と温暖化対策(実施地域:美幌町 取材年月:2013年10月)

エコハウス(美幌町経済部耕地林務グループ)

さまざまな住宅用省エネ設備を体感できるモデル住宅

bihoro1_photo1.JPG美幌町には、自然エネルギーを豊富に取り入れたモデル住宅「びほろエコハウス」があります。このモデル住宅は、町の基幹産業である農業を意識した「多世帯の農家住宅」をコンセプトに建設され、現在は、宿泊研修施設として活用されています。ここに宿泊体験することで自然エネルギーを活用した冷暖房などの様々なエコ住宅設備を体感することができます。
FSC®認証を受けた美幌町のカラマツ材を壁や柱に活用するなど、美幌町の豊かな自然を取り入れた環境共生型住宅「びほろエコハウス」を紹介します。

「FSC®森林認証制度」とは?
国際的な基準で適切に管理された森林を認証する制度です。責任ある森林管理を認証する「FM認証」と、認証された森林から産出された林産物の適切な加工・流通を認証する「COC認証」からなります。認証された製品には、FSCロゴマークがつけられ、環境意識の高まりとともに、このFSC®認証製品を選ぶ企業や生活者が増えています。
美幌町では、平成17年10月に認証を取得しています。(FSC-C023684)

(美幌町の紹介)
美幌町は、オホーツク管内のほぼ中央部に位置し、水稲、小麦、大豆、小豆などの農業を基幹産業とする町です。町の総面積の62%を占める豊かな森林資源をもとにFSC®認証を取得し、CO₂削減を総合的に展開する「低炭素な町づくり」を進めています。

エコハウスのコンセプトは「多世帯農家住宅」

bihoro1_photo3.JPG農業を基幹産業としている美幌町では、後継者不足・農業技術の継承・繁忙期の人材確保が課題となっています。これらの課題解決策の一つとして「多世帯の農家住宅」をコンセプトにエコハウスの建設が計画されました。このエコハウスでは、祖父母、父母、子ども夫婦の3世代が共に暮らす家をイメージして造られており、場所やエネルギーを共有することで、無駄を軽減し、コンパクトに暮らすという新たなライフスタイルを提案しています。
(右写真:屋根に設置されている太陽光発電ガラス)

「びほろエコハウス」は、町内の「みどりの村エリア」とよばれる自然豊かな地域に立地しています。このエリアには、エコハウスの他にもキャンプ場や博物館があり、美幌町の自然や歴史を学習することができます。
エコハウスは、農家の家を意識して共用空間の床は土間になっています。土間空間を緩衝帯として3つ個室が配置されており、世帯間のプライバシーも確保できる造りになっています。

自然の風と光を取り入れる工夫で快適空間を実現

bihoro1_photo4.JPG小高い丘の上に建てられている「びほろエコハウス」は、扇状に開かれた外形が風を集め、心地よい夏の風を室内に取り入れる構造に設計されています。また、この地域の特徴である冬場の高い日照率を有効に利用するため窓を南側に集約、さらに南面する屋根の一部にはガラス構造で光を通す「シースルー型の太陽光発電ガラス」を採用しています。、自然の力で快適な空間がつくられるよう工夫がされています。

自然エネルギーによる自給を高めるさまざまな設備 
共用空間である土間には、地中熱ヒートポンプによる床暖房の他に、木質ペレットストーブが使われています。南側に面した大きな窓には、断熱性能にも優れたトリプルガラス(3層ガラス)が採用され、浴室の給湯には木質ペレットボイラーが活用されています。
「びほろエコハウス」は、(財)美幌みどりの村振興公社により施設管理されており、町民以外の方も宿泊体験することができます。
住まいにこういった設備の導入を検討されている方にとっては、自然エネルギー設備による生活の模擬体験の場としても活用できることでしょう。
(右写真:エコハウス内部の土間空間)

[この取組によるCO₂削減量]
北海道の平均的な住宅に比べて年間で3.3t-CO₂を削減


今後、このモデル住宅を多くの方が利用し、びほろエコハウスのコンセプト「多世帯の農家住宅」を参考とした新たなライフスタイルの普及と環境配慮型住宅への関心の高まりが期待されます。

[びほろエコハウス全般に関するお問い合わせ]

  美幌町役場 経済部耕地林務グループ
   住所:網走郡美幌町字東2条北2丁目
   電話:(0152)73-1111(内線246)