身近な環境学習

自然エネルギー

太陽エネルギー

太陽から放出される全エネルギー量は、非常に大きいことが知られています。地球にはそのほんの一部しか届きませんが、それでも地球地表に降り注ぐ1年間分の太陽エネルギー量は、地球上にある石炭・石油・天然ガス・ウランなどすべてのエネルギー資源量の10倍を超えるといわれています。このように地球に、降り注ぐ太陽エネルギーは膨大な量ですが、現在利用できている割合はごくわずかです。

クリーンで無尽蔵ともいえるこの太陽エネルギーを利用しない手はありません。太陽電池を利用してエネルギーを電気として利用する太陽光発電や、そのエネルギーを熱として利用する太陽熱利用などは、新エネルギー活用において重要な位置を占めています。

太陽光発電

太陽光発電は、太陽の光を太陽電池によって直接発電するシステムです。電気を発生する際に二酸化炭素、騒音、振動、公害物質の発生がなく、非常に環境にやさしいエネルギーといえます。太陽光発電の核となる太陽電池は、「シリコン」とよばれる物質を原料とした物が最も一般的です。太陽電池は発明当初、光エネルギーの6%程度しか電気にできなかったといわれていますが、現在では10〜20%を超える割合で光を電気に換えることができ、より効率的に発電ができるようになっています。


日本では1990年代から住宅用の太陽電池の普及が広がり始めました。その普及の広がりとともに非常に高価であった太陽電池の値段も下がり始め、2002年末時点で63.7万kWもの電気が太陽電池により作られています。これは世界一の導入実績です。また私たちの生活に身近なところで、計算機や腕時計に太陽電池が組み込まれているものもあります。

北海道計量検定所(札幌市南区)
写真提供:北海道経済部資源エネルギー課
太陽光発電のメリットは非常に環境にやさしいエネルギーだということがあげられていますが、ほかにも家庭の屋根や学校の屋上など普段使わないスペースで有効に発電できること、発電所までの電線が必要ないので、山小屋など電気が通っていない場所で独立電源としても有効です。最近では公園の時計台やモニュメント、道路標識などいろいろな場所への設置が試みられています。より環境にやさしい電気を作ろうと、風力発電との組み合わせによるハイブリッド型(太陽発電+風力発電)の発電装置も普及し始めています。
 
 
発電のしくみ
太陽の光エネルギーを吸収して電気に変えたエネルギーを発生させるシステムのことを『太陽電池』といいます。これは、性質の異なるN型の半導体とP型の半導体からできています。この二つの半導体の間には、(+)と(−)の電位差があり、これが電池のように電気を生じる仕組みとなっているのです。
光が当たっていない上体では、導線でつないでも電気は発生しません。
太陽電池に光があたることで、P型の半導体の(−)電子が、N型半導体の(+)のホールに移動して、不安定になったN型半導体の自由電子が導線を伝わってP型半導体に向かいます。この移動により電流が流れることになります。
 

太陽熱利用

太陽エネルギーによる最も古い熱利用は、太陽光を室内に取り入れることです。これは現在においてももっとも有効な太陽熱利用の一つです。さらに近年において、太陽熱は温水を作る温水器のエネルギーとして利用されるようになっています。

一般的な太陽熱温水器で、水を60度程度まで暖めることができます。
温水をつくるエネルギーとしての太陽熱利用は、オイルショックに伴う石油価格の高騰により昭和50年代に全国的に普及しはじめました。一般家庭や小中学校、プール、老人福祉施設等の公共施設を中心に広がりはじめ、一般家庭でも屋根などに設置した太陽熱温水器で温水を作り、お風呂や給湯、床暖房などに使われたりしてきました。
このように石油価格高騰期において広くひろがり始めた太陽熱利用ですが、オイルショックを経てしばらくすると石油が再び安くなったこともあり、太陽熱利用機器の導入台数は年々減ってきてしまいました。


しかしながら、地球温暖化をはじめとする環境問題への懸念が高まる現在、太陽熱利用は再び注目を集め始めています。太陽光発電同様、無尽蔵でクリーンなエネルギーである太陽のエネルギーを使うことから、二酸化炭素、騒音、振動、公害物質の発生はありません。さらに、太陽光発電に比べてその導入価格が比較的安価であること、太陽熱を熱としてそのまま利用するので非常に効率が良いこと、加えてこれまでの長期間にわたる研究開発によって機器の性能や耐久性等は世界的にも高水準にあることから、新エネルギーの中でもその普及が非常に期待されている分野です。

北海道は非常に寒く、また冬季間の積雪が多いことから日本のほかの地域に比べて太陽熱利用は容易ではありません、しかしながら北海道でも太陽熱利用促進のため、平成14年度からは、住宅用太陽熱利用システムの設置に対しての補助を行う制度がスタートしています。積雪寒冷地での導入促進に更なる工夫が必要なのは確かですが、貴重なエネルギーを有効に活用していく取り組みが今、求められています。

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